涙の話

涙は上まぶたの外側あたりにある涙腺から分泌され、まばたきとともに送り出され、
眼の表面を潤します。
涙の10%は蒸発し、残りの古い涙は、目の内側にある上下の涙点から涙小管へ、さ
らに涙嚢から鼻涙管を通って鼻腔、のどの奥へ流れていきます。
(目薬をさしたら、のどがにがく感じたことはありませんか?)
この涙の通り道(下水管?)を涙道といいます。

涙の異常には、涙があふれる、いわゆるなみだ目という状態と、涙が少なくなって眼
が乾燥する、ドライアイとがあります。

なみだ目の場合、なみだの分泌が多い場合と、涙道が詰まっている場合があります。
冷たい風に当たったり、ゴミが入れば当然涙が出ます。また、結膜炎などの炎症が
あってもよく涙が出ます。この場合は点眼薬などで治療します。

涙道が詰まっている場合は、通水検査をして、どこが閉塞しているか調べます。
閉塞の部位や程度により手術が必要になります。何回か涙嚢洗浄(ルイセン)をする
ことによって、再開通することもまれにありますが、多くは手術が必要となります。
また、急性涙嚢炎といって、涙嚢の炎症がおきると、痛みや腫脹がひどくなりますの
で、手術による治療をお勧めします。

* 生まれつきなみだ目の場合(先天性鼻涙管閉塞)
     生まれつき、鼻涙管の鼻腔への開口部が開いていないことがあり、
     そのため、生後間もなくから、なみだ、目脂の出ることがあります。
     その場合は、涙道ブジーといって、細い金属の棒を使って閉塞部を
     通すことにより、ほとんど1回で完治します。(鼻などの異常により、
     ごくまれに手術が必要になることもあります。)

大人の場合は、さまざまな炎症による癒着がおもな原因ですので、ブジーは効果が期
待できないどころか、かえって癒着をひどくする恐れもあります。

涙の手術


手術方法は大きく分けて2通りあります。ひとつはもともとの涙道を再建する方法、
もうひとつは新しい涙の通り道をつくる方法です。

1)涙管シリコンチューブ留置術
    もともとの涙道を再建する方法です。単にブジーなどで一時的に道を通しても
    再閉塞するため、通した涙道に細いシリコンの管(シリコンチューブ)を挿入し、
    留置します。シリコンチューブにより再閉塞を防ぎ、狭窄部を広げます。
    チューブは3ヶ月から半年間留置し、充分涙道が広がれば抜去します。
    手術は10分から20分くらいで、もちろん通院でできます。手術といっても、
    簡単で、切ったり、縫ったりしないので、手術後の日常生活にはまったく問題あ
    りません。
    ただし、閉塞部の部位や程度により、チューブが入らない場合もあります。
    成功率は約60%です。

2)涙嚢鼻腔吻合術
    新しい涙の通り道を作る方法です。上の方法で通らない場合や、涙嚢炎のある
    場合におこないます。鼻の骨に小さな穴をあけて、涙が直接鼻腔に流れるよう
    にします。閉塞の部位や程度によっては上記のシリコンチューブも併用すること
    もあります。
    約1時間の手術ですが、当院では通院での手術が可能です。
    抜糸するのに約1週間ほどかかりますが、98%完治します。

山崎眼科および山崎眼科クリニックでは、、涙管シリコンチューブ手術も涙嚢鼻腔吻
合術も日帰りで行っていますので、お気軽にご相談ください。


ドライアイの手術
ドライアイの治療は原則的に、乾燥を防ぐことです。
そのため、空調を調節したり、たとえばパソコン画面(VDT)などを長時間見ない(ま
ばたきが少なくなり乾燥しやすい)などの注意が必要です。
さらに人工涙液を点眼して、不足している涙を外から補います。
それでも、症状が改善しない場合は手術をお奨めします。

涙点プラグ
    ドライアイの手術的な治療として、上下の涙点を、シリコンの栓(涙点プラグ)で
    ふさぎ、涙が流れ出るのをふせぎ、眼の表面の乾燥を防ぎます。
    通院で簡単にできる手術です。


     「なみだのはなし」のビデオがあります。